就労継続支援B型の平均工賃はいくら?全国・福島県・i-step worksの実績を公開
就労継続支援B型(以下、B型)を検討するにあたって、「実際にいくらもらえるの?」という疑問は誰もが持ちます。「工賃が低いと聞いたけど生活できる?」「全国平均より高い事業所を選んだほうがいい?」と悩む方も少なくありません。本記事では、工賃と賃金の違いという基本から、全国・福島県の平均工賃データ、i-step worksの実績、工賃が高くなる事業所の特徴、さらに障害年金などと組み合わせた収入設計まで、データと根拠を明示しながら解説します。
目次
- 工賃と賃金の違い(法律上の定義)
- 全国平均工賃の推移(厚生労働省データ)
- 福島県の工賃水準
- i-step worksの工賃実績
- 工賃を上げる事業所の条件
- 工賃以外に受け取れるお金
- よくあるご質問
- まずは見学・ご相談から
1. 工賃と賃金の違い(法律上の定義)
B型でもらえるお金は「工賃(こうちん)」と呼ばれ、一般就労での「賃金(ちんぎん)」とは法的な性格が異なります。この違いを理解しておくことが、工賃水準を正しく評価するうえで重要です。
賃金とは
労働基準法に基づく「雇用契約」のもとで支払われる対価です。最低賃金法が適用されるため、時間給換算で都道府県ごとに定められた最低賃金(2024年度・福島県は900円、全国加重平均1,055円)を下回ることはできません。
工賃とは
障害者総合支援法に基づくB型サービスの中で支払われる「作業の対価」です。B型は雇用契約ではなく「福祉サービスの利用」であるため、最低賃金法は適用されません。工賃は事業所が受注した仕事の売上から利用者に分配する形で支払われ、その金額は事業所の経営状況・受注内容・作業量によって大きく変わります。
つまり、工賃は「労働の対価」ではなく「福祉的就労を通じた作業報酬」という位置づけです。一般就労の最低賃金と単純比較することは適切ではありませんが、生活設計のうえではどちらの収入も現実的に把握しておく必要があります。
2. 全国平均工賃の推移(厚生労働省データ)
厚生労働省は毎年「工賃(賃金)の実績について」を公表しています。以下は直近のデータです。
- 令和4年度(2022年度):月額平均 17,031円(時間額換算 233円)
- 令和3年度(2021年度):月額平均 16,507円(時間額換算 224円)
- 令和2年度(2020年度):月額平均 15,776円(時間額換算 214円)
(出典:厚生労働省「令和4年度 工賃(賃金)の実績について」)
全国平均は年々緩やかに上昇していますが、月額17,031円(令和4年度・実績値)は、単独での生活費をまかなうには不十分な水準です。ただし、これはあくまでも全国の事業所を一律に平均したものであり、事業所によって実態は大きく異なります。工賃の高い事業所では月額5万円以上を実現しているケースもある一方、数千円台の事業所も存在します。
3. 福島県の工賃水準
厚生労働省の都道府県別データによると、福島県の就労継続支援B型の平均工賃は全国平均をやや下回る水準にあります。
- 令和4年度 福島県の月額平均工賃:約14,000〜15,000円台(概算・厚生労働省都道府県別データより)
(注:上記は厚生労働省公表の都道府県別集計データをもとにした概算値です。福島県の正確な最新数値は福島県障がい福祉課の公表資料をご確認ください)
地方圏では農業・軽作業などが主な受注業務になりやすく、都市圏に比べて受注単価が低い傾向があります。一方で、地域特産品・ふるさと納税関連など、地域に根ざした特色ある受注があれば工賃水準を引き上げることが可能です。
4. i-step worksの工賃実績
i-step worksの平均工賃は月額25,000〜27,000円です。
(※自己申告値。事業所が利用者の実績を集計したもの。個人の作業量・利用日数により異なります)
全国平均の月額17,031円(令和4年度・厚生労働省実績値)と比較すると、約1.6倍の水準です。この背景には、以下のような受注の多様化が挙げられます。
- ふるさと納税返礼品「ログブリッド」の木工製作(受注型・単価が安定)
- 洗車・タイヤ交換補助(外部企業からの定期受注)
- 農作業・軽作業・封入・データ入力の複合受注
工賃は「利用者全員に一律で支払う額」ではなく、作業量・利用日数に応じて個人差があります。月額25,000〜27,000円はあくまでも平均値の範囲(自己申告)であり、新規利用者が初月からこの水準に達するとは限りません。詳細は見学・体験時に担当者にお問い合わせください。
5. 工賃を上げる事業所の条件
工賃が高い事業所には、いくつかの共通した特徴があります。B型事業所を比較・選択する際の参考にしてください。
外部からの仕事を受注している
内部の軽作業だけでなく、企業・自治体・農家などから実際に仕事を受注している事業所は、売上が利用者の工賃として還元されます。ふるさと納税返礼品の製造・農産物の加工・企業の事務補助など、「売れるものを作っている・売れる仕事を請けている」事業所は工賃が上がりやすい傾向があります。
工賃向上計画を策定・実施している
国は「工賃向上計画」の策定をB型事業所に求めており、目標工賃と達成に向けた取り組みを計画化している事業所は、継続的に改善に取り組んでいます。見学時に「工賃向上計画はありますか?」と確認するのも一つの判断材料です。
利用者の稼働時間が確保されている
工賃は「単価×作業量(時間)」で決まることが多いため、利用者が安定して一定時間作業できる環境と作業量がある事業所は工賃が高くなりやすいです。
特色ある商品・サービスを持っている
i-step worksの「ログブリッド」のように、独自性のある商品や競争力のある受注ルートを持つ事業所は、単純な下請け作業に比べて単価が高い仕事を継続受注できます。
6. 工賃以外に受け取れるお金
B型の工賃は単独での生活費として十分ではない場合がほとんどです。しかし、工賃以外にも受け取れる給付・手当を組み合わせることで、生活の安定を図ることができます。
障害年金
障害基礎年金(国民年金)または障害厚生年金(会社員歴がある場合)を受給している方は、B型の工賃と合算して収入を確保できます。
- 障害基礎年金1級:月額約81,000円(令和6年度・実績値・年度により変動)
- 障害基礎年金2級:月額約64,000円(令和6年度・実績値・年度により変動)
たとえば障害基礎年金2級を受給しながらi-step worksで月額27,000円の工賃を得た場合(上限ケース)、合計で月額約91,000円(概算・モデル値)になります。
特別障害者手当・障害児福祉手当
一定の障害状態にある在宅の方には、特別障害者手当(月額約28,000円・令和6年度・実績値)が支給される場合があります。所得制限・認定基準があるため、市区町村の窓口で確認が必要です。
生活保護
収入と資産が生活保護基準を下回る場合、生活保護を受給しながらB型を利用することも可能です。工賃は収入として申告が必要ですが、「就労控除」が適用されるため、工賃のすべてが保護費から差し引かれるわけではありません(計算方法はケースワーカーに確認)。
家族との同居による生活費の分担
ご家族と同居している場合、工賃はお小遣い・趣味・貯金に使える収入として機能します。独立した生計を立てることが目標の方は、障害年金との組み合わせや生活費の設計を支援員や相談支援専門員と一緒に考えることをお勧めします。
よくあるご質問
- Q. 工賃はいつ支払われますか?毎月決まった日に振り込まれますか?
- A. 工賃の支払い時期・方法は事業所によって異なります。i-step worksでは毎月定められた日に支払っています。詳細は見学・利用開始時にご確認ください。
- Q. 最初から月額25,000〜27,000円の工賃をもらえますか?
- A. 工賃の目安はi-step worksでは月額25,000〜27,000円(自己申告値)です。利用開始直後は作業に慣れる期間があり、稼働時間・作業量が少ない段階では工賃も少なくなります。慣れていくにつれて工賃が上がっていくイメージをお持ちください。
- Q. 工賃は確定申告が必要ですか?
- A. B型の工賃は「雑所得」に該当し、他の収入と合わせて一定額を超える場合は確定申告が必要になることがあります。障害年金は非課税です。詳細は税務署や担当窓口にご確認ください。事業所スタッフにご相談いただければ情報提供できます。
- Q. 複数の事業所を掛け持ちして工賃を増やすことはできますか?
- A. 制度上は複数のB型事業所を利用することは可能ですが、支給決定されたサービス利用量(日数・時間)の範囲内での調整が必要です。まず担当の相談支援専門員や市区町村窓口に確認してください。
まずは見学・ご相談から
工賃の水準は事業所選びの大切な判断基準の一つですが、実際の支援の質・作業の種類・通いやすさとあわせて総合的に判断することが大切です。i-step worksでは見学時に工賃の実績や作業内容について詳しくご説明しています。「まずは話を聞いてみたい」という段階でも、お気軽にご連絡ください。
i-step works 内郷
住所:いわき市内郷御台境町鬼越126-3
電話:0246-60-8835
i-step works 紅葉町
住所:いわき市平字紅葉町43-3
電話:080-7390-5117
見学は随時受け付けています。まずはお電話またはWebからお問い合わせください。
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