宿題の途中で手が止まり、何も言わずに時間だけが過ぎている。
学校の先生から「わからないときに聞きに来ないので、気づけませんでした」と聞いた。
「どうして言わないの?」と尋ねても、「別に」「わかんない」としか返ってこない。
こんなとき、どう支えたらよいか迷いますよね。助けを求めることが苦手でも、性格や努力の問題と決めつける必要はありません。まだ伝え方を知らなかったり、練習の途中だったりすることもあります。
この記事では、なぜ言いにくいのか、家庭でできる小さな練習、言葉以外の伝え方、学校や放課後等デイサービスとの共有のしかたを整理します。
この記事の目次
- 「わからない」と言えないのは、わがままでも怠けでもない
- 子どもが助けを求めにくい、よくある理由
- 家庭でできる「小さな練習」
- 言葉で言いにくい子には「言葉以外の伝え方」を用意する
- 「どう聞けばいいか」を一緒に言葉にする
- 学校・放課後等デイと「言いにくさ」を共有する
- 個別型だからできる「聞き方の練習」:i-stepジュニアプラス
1. 「わからない」と言えないのは、わがままでも怠けでもない
助けを求めることは、短い言葉を言うだけのようで、実はいくつもの手順があります。「困っていると気づく」「誰に聞くかを選ぶ」「何を、どう伝えるかを考える」「相手に伝える」という流れです。
このどこかで止まると、周りからは「固まっている」「やろうとしていない」ように見えることがあります。本人は困っていないのではなく、困っていると伝える手順の途中で止まっていることも多いのです。
叱っても、知らなかった手順が増えるわけではありません。「何て言えばよいか迷ったかな」と見方を変えると、支え方を考えやすくなります。保護者も、いつも上手に声をかけようと気負わなくて大丈夫です。
2. 子どもが助けを求めにくい、よくある理由
同じ「聞けない」でも、背景はお子さんによって違います。例えば、次のような理由が考えられます。
- 自分が困っていることに気づきにくい
- 何がわからないのかを言葉にできない
- 「できない子」と思われるのが怖い
- 質問したときに怒られたり、笑われたりした経験がある
- 周りから注目されるのが苦手
- タイミングがつかめず、先生が忙しそうで声をかけられない
理由は重なっていることもあります。落ち着いたときに「聞く言葉が浮かばなかった?」「声をかけるのが難しかった?」と、答えやすい形で尋ねてみましょう。答えが出ないときは、無理に説明を求めなくてもかまいません。
「なぜ言わないのか」を追及するより、「どこで止まりやすいか」を一緒に観察することから始めてみてください。問題を読んだ直後なのか、答えを書く前なのかも手がかりになります。
3. 家庭でできる「小さな練習」
いきなり「先生に聞いておいで」と言われても、言葉やタイミングを選ぶ負担は大きいものです。家の中の、失敗しても大丈夫と思える場面で試してみましょう。練習のために難しい課題を増やす必要はありません。
| 場面 | 練習できること | 声かけの例 |
|---|---|---|
| お手伝いで手順に迷ったとき | できたところと、教えてほしいところを示す | 「ここまでできた、ここから教えて」でいいよ |
| ゲームで進み方がわからないとき | ヒントを頼む | 困ったら「ヒントちょうだい」を使おう |
| 工作で作り方に迷ったとき | 困った場所を指して伝える | 教えてほしいところを指さしてみようか |
| 保護者が操作に迷ったとき | 大人も助けを求める姿を見る | わからないから教えてくれる? |
| 宿題で鉛筆が止まったとき | 説明を聞き直す | 「もう少し教えて」と言ってもいいよ |
ゲームや工作では、始める前に「ヒントを頼んでもいい」というルールを共有すると試しやすくなります。保護者が先に「わからないから教えて」と言って見せることも、身近な見本になります。
言えたら、正解にたどり着いたかよりも「教えてって伝えられたね」と、その行動を認めましょう。疲れている日は練習を休んでも大丈夫です。
「わからない」と言えた瞬間が、いちばんほめどころです。
個別型放課後等デイサービス「i-stepジュニアプラス」の見学・体験
「わからない」と言いにくいお子さんの様子や、気になっている場面を、まずはお聞かせください。
→ 見学・体験予約フォームはこちら
→ お電話:0246-88-1766(i-stepジュニアプラス/受付 9:00〜18:00)
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→ 所在地:福島県いわき市平字倉前105-13
4. 言葉で言いにくい子には「言葉以外の伝え方」を用意する
声に出すことが難しいときは、言葉以外の方法も選べます。話せるようになるまで我慢するのではなく、今使える方法で、困ったことを伝えられるようにするという考え方です。
- 「おしえて」「ちょっと待って」と書いたヘルプカードを机に出す
- わからない場所に付箋を貼る、指さしで示す
- 消しゴムを立てるなど、先生と決めた合図を使う
- 「わからない」の前段階として、ここまでできたものを見せる
合図は、相手が意味を知っていて初めて伝わります。学校で使いたい場合は先生と相談し、受け取ったときにどう応じるかも決めておくと安心です。
大人が便利だと思う方法より、本人が「これなら使える」と思えるものを一緒に選びましょう。使えたときには「カードで知らせてくれたから、気づけたよ」と、伝えた方法を具体的に認めます。
5. 「どう聞けばいいか」を一緒に言葉にする
言いたい気持ちはあっても、文を組み立てるところで迷う子もいます。質問の形を用意しておくと、その場で考える負担を減らせます。
- 「ここまでわかった。ここからがわからない」
- 「もう一回言ってください」
- 「これで合ってますか」
- 「手伝ってください」
長く説明できなくても、短い文で十分です。家で保護者を相手に、本人が使いたい言葉を声に出してみましょう。紙に書いて手元に置く方法でもかまいません。
聞く相手は先生だけではありません。友だち、きょうだい、放デイのスタッフなど、頼みやすい相手から試せます。聞いてくれたときは「知らせてくれてありがとう」と受け止め、困った場所を一緒に確かめます。「聞いてよかった」と感じられる経験が、次に頼むときの支えになります。
6. 学校・放課後等デイと「言いにくさ」を共有する
家庭で見つけた「止まりやすい場面」「使える合図」を、連絡帳や面談、個別の支援計画の話し合いで共有してみましょう。「質問しない子です」だけでなく、場面と伝え方を添えると、支える側も考えやすくなります。
例えば「宿題の説明がわからないと、手が止まることがあります。家では付箋を貼ると知らせやすいようです。学校でも使える方法を相談できますか」と伝えられます。本人のせいにせず、環境や手順を一緒に整える相談にしてみてください。
学校と放デイで合図をそろえると、本人が混乱しにくくなります。対応は事業所によって異なるため、使える場面や声のかけ方を相談しましょう。合図を出してもすぐに対応できない場合の待ち方も、共有しておくとよいでしょう。
伝える内容の整理には「放課後等デイの連絡帳、何を伝える?」、学び方を考える際には「放課後等デイサービスの学習支援とは」も参考にしてください。
7. 個別型だからできる「聞き方の練習」:i-stepジュニアプラス
i-stepジュニアプラスは、いわき市平(倉前)の個別型放課後等デイサービスです。少人数・個別の関わりの中で、お子さんが「わからない」と言いやすい環境づくりや、本人に合う伝え方を一緒に探しています。
ご家庭や学校で困っている場面を、見学・相談の際にお聞かせください。「何を相談したらよいかわからない」という段階でも、気になっている様子からお話しいただけます。保護者だけの事前相談もできます。お子さんのペースを大切にしながら、頼り方を一緒に考えていきましょう。
個別型放課後等デイサービス「i-stepジュニアプラス」の見学・体験
「わからない」と言いにくいお子さんの様子や、気になっている場面を、まずはお聞かせください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 「わからない」と言えないのは発達障害のサインですか?
A. それだけで判断することはできません。言いにくさは多くの子にあり、理由もさまざまです。気になることが続く場合は、学校の先生や市の相談窓口、かかりつけ医などに相談してみてください。
Q. 家で練習しても学校では言えません。どうしたら?
A. 家と学校ではハードルの高さが違うのが自然です。家で使えた合図や定型文を先生に伝え、学校でも同じ方法を使えるように相談するところから始めましょう。できなくても責めず、小さな一歩を一緒に数えていきましょう。
Q. 何歳くらいから練習を始めるとよいですか?
A. 年齢で区切るものではなく、お子さんが「困った」と感じる場面が出てきたときが始めどきです。年齢や段階に合わせて、カード、合図、短い言葉など、使いやすい方法に変えていきましょう。
Q. 放課後等デイサービスを利用するには何が必要ですか?
A. 通所受給者証が必要です。申請の流れは関連記事「受給者証の申請方法」で紹介しています。
